乾燥の大切さ、そして木材を見てもらうこと
2008年1月29日 14:08
木の家を提供するにあたって、安心して住まい手に届けるためにはどうすればいいのか?
答えの一つとして、直ぐに出荷することの出来る 『養生出荷待ち材』を持つ、そして見て頂く、という選択をしました。
木はどこかで必ず乾燥させなければならないのです。木には天然(自然)乾燥が一番良いとされています。天然乾燥で大切なことは、風の通る場所におき雨・露に当てながら木の内部にある渋を抜きつつ太陽熱で水分を取り去っていくことです。
雨にぬらしてこそ、赤身のなんともいえない色合いが出ることを知っておいてください。
当社がやってみて感じたことは、適度な湿度を加えながら乾燥させていく方が色合いが一定するだけでなく、のちに家の中に入ったとき、全体に香りが広がることが挙げられます。
天然乾燥だと含まれる成分の放出も少なく、色や艶も自然のまま仕上がります。更に環境に負荷をかけません。だから一番いいのです。
しかし、場所的・時間的に大きな負担となることも。でも取り組みました。乾燥に要する時間は柱材で6ヶ月から1年。横架材(梁や桁材)で1年以上は必要です。奈良県五條市にある阪口製材所・五條工場http://wood-sakaguchi.jp/gaiyou/gojyou/index.htmlにはワインではないですが2年もの3年ものの梁桁材も取り揃えています。
乾燥したものから順に、日光の直接あたらない屋根の下にストックしていきます。皆さんに安心して使って頂くように、製材された半製品で4000m3 約100棟分の木材を養生出荷待ち材として揃えております。
長尺材も安心して出荷できるよう5から6m材はもとより7,8m 10mのものまでの材を梁成450mmのものまでは乾いた状態で常時準備しております。吉野及び五條工場にて展示は完了いたしました。
こうして思いをたくさん詰め込んだ木材料を、住まい手の方に建築家や工務店とお越し頂きたいと言うのが私達の思いです。
乾燥されていく様、乾いた材料を修正挽きし、表面の皮一枚剥ぐと色艶の良い木が生まれてくる。そんな光景を目にして住まいづくりの想い出を作って欲しいと考えます。
阪口製材所 阪口勝行
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